ずんの日記

毒にも薬にもなりませぬ

【読書感想】アル中ワンダーランド/まんきつ/扶桑社文庫

まんきつさんという方が描いた

エッセイ漫画というのだろうか

そんな文庫を買った。

買ったのは上田のブックカフェNAVOというお店。

古民家を改装して2階まで吹き抜けて、所狭しと

本や文具や雑貨などがディスプレイされている。

ただ新刊を並べている普通の本屋と違って

ほとんど本のセレクトショップである。

どれも選び抜かれた本なので、なかなか全部目を通していると

進まない、店内を回り切れない。

とにかく居心地の良い店だった。

そこでちょっと舞い上がったのか

普段ほとんど聞いたことも飲んだこともない「ほうじ茶ラテ」

なるものを調子に乗ってたのんで、楽しんでいた。

そんなおしゃれで澄んだ空気さえ漂うお店で

わたしはなんとも人間臭漂うエッセイ漫画本を

笑いをこらえながら読みふけっていた。

それがこの「アル中ワンダーランド」

「アル中」はわたしの人生のテーマでもある。

お酒を飲んで人と語らう以外に楽しいことなんてあるのかと

疑わない46歳。まんきつさんも1975年生まれで同世代だ~

とうれしくなって本を手に取った。

ユー・トーキン・トゥー・ミー?

で、一気に引き込まれてしまう。

なに、このタッチ、テンポ、ぐぐぐ、やばい

この感じ、好きかもー

いくつかの他の商品と抱き合わせて、がっつりかかえてレジへ。

古本で650円が400円になっていたけど、100円の古本が並ぶ中

こいつは高値で取引されているってことだな。

つか、新品でも買ったかもしれないけど、ここで出会えたのも縁。

 

面白かった、面白かった

最初はただの面白おかしい自虐本だと思っていたけど

(それは確かに最後までそうだったようにも思うけど)

吉本ばななさんとの対談も含めて、

生きにくい女子の現実に対する克服方法の指南本でもあった。

まんきつさん、感受性豊かで、同級生にもいたタイプの女性。

しかし、彼女って自分のことどこまで客観的に見れているのか

不思議になってくる。こんな風に自分を表現できるのに。

面白いし、魅力的だし、本当に素なの?それとも。

 

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